約物

#TBO.概要

通常の文章中では、 以下の約物が用いられる。

約物呼称用途の概略
.ピリオド文の終わりを示す
!エクスクラメーションマーク強調の意味を込めて文の終わりを示す
?クエスチョンマーク疑問の意味を込めて文の終わりを示す
,コンマ文の区切りを示す
アポストロフィ音の脱落を示す
バックプライム固有名詞であることを表す
-ハイフン前後の単語が合わさって 1 つの意味をもっていることを表す
ダッシュ挿入部を表す
« »ギュメ会話文であることを明示する
“ ”クオーテーション引用や強調であることを明示する

ピリオドとエクスクラメーションマークとクエスチョンマークは、 総称して 「文末約物 (terminal punctuation)」 と呼ばれることがある。

キリル文字正書法でもアラビア文字正書法でも、 共通の約物が用いられる。 ただし、 アラビア文字正書法においては、 一般的なアラビア文字表記に則って、 エクスクラメーションマークとクエスチョンマークには上記のものを左右反転した形が用いられ、 コンマには上記のものを上下反転した形が用いられる。 また、 アラビア文字正書法では、 バックプライムが使われることは稀である。

続くセクションで、 各約物の用法を詳しく述べる。

#TBU.文末約物

文末約物は、 文の末尾に置かれる。 これは義務的である。 平叙文ではピリオドが置かれるが、 その文が疑問のニュアンスを含む場合はエクスクラメーションマークが代わりに置かれ、 その文を特別強調したいときや語調が強いときなどはクエスチョンマークが代わりに置かれる。 この両方のニュアンスがある場合はエクスクラメーションマークとクエスチョンマークの両方がこの順で置かれる。

正書法では、 エクスクラメーションマークとクエスチョンマークはそれぞれ最大で 1 個までしか置けないと定められている。 しかし、 インフォーマルな場では、 疑問や強調の強さを明示するために、 エクスクラメーションマークもしくはクエスチョンマークが複数個置かれる例も見られる。

#TJL.コンマ

執筆予定です。

#TJR.アポストロフィ

アポストロフィは、 単語内の音が脱落して発音された際に、 その脱落した音の代わりに置かれる。 特に、 義務的に起こる弱母音の消失において、 もともと弱母音があった位置には必ずアポストロフィが置かれる。 それ以外の母音も実際の発話では脱落することがあるが、 それを文字にも反映させる場合には、 脱落した母音の位置にアポストロフィが置かれる。 弱母音の消失については #TZO を参照せよ。

#TJN.バックプライム

バックプライムは、 欠如固有名詞の先頭に付けられ、 その単語が固有名詞であることを明示する。 欠如固有名詞でない固有名詞に付けられることはない。 欠如固有名詞については #TJA を参照せよ。

#TJM.ハイフン

ハイフンは、 構文上は複数の単語であるが意味的には 1 つのまとまりとなっている表現において、 その単語間に置かれる。 ハイフンの使用は任意であり、 どのようなときに使うべきかに関する明確な規則はない。 以降、 ハイフンが用いられる特筆すべき例をいくつか挙げるが、 ハイフンの使用はこれに限られるわけではない。

人名が複数の単語から成る場合、 それらの単語間にはほぼ常にハイフンが置かれる。

外来語の直後にその連性や格を明示する目的で指示代詞が置かれている場合、 その外来語と指示代詞の間にはハイフンが置かれることが多い。 例えば、 ‵ви̂нсенте-те̂с などである。 このような指示代詞の用法については、 #TJP#TJJ を参照せよ。

その他の記号

#TQR.概要

以下の記号も、 文章とともに用いられる。

約物呼称用途の概略
·小数点数の表記で整数部分とそれ以降の区切りを示す
:コロン数値やデータの区切りを示す
;セミコロンラベルと内容の区切りを示す

#TQN.小数点

小数点は、 小数の表記における整数部分と小数部分の間や、 帯分数の表記において整数部分と分数部分の間に置かれる。 ピリオドやコンマとは明確に区別される。 数の表記については #TCF も参照されたい。

#TQM.コロン

コロンは、 数値やデータの区切りに用いられる。 多くの他の文化ではこの意味でコンマやスラッシュなど多様な記号が用いられるが、 フェンナ文化では基本的にコロンで統一されている。

最もよく見られるのは日時や時刻の表記で、 年月日や時分秒の区切りとして使われる。 例えば、 2008 年 12 月 21 日や 15 時 41 分はそれぞれ 「19 : В : 114」 や 「13 : 35」 と書かれる。

また、 列挙において и の代わりとしても用いられることがある。 例えば、 縦 2 m 横 1.5 m というサイズのことが、 би̂вас ме̂тре и ши̂тиду̂чаф ме̂тре のように単なる寸法の列挙として読み上げられることがあるが、 これは 「2  М :  1·Д М」 と表記されることが多い。 外文化における 「2 m × 1.5 m」 という表記に対応するものである。

#TQY.セミコロン

セミコロンは、 何らかの項目においてラベルや題目とその内容を区切るために用いられる。 多くの他の文化ではこの意味でコロンが用いられるが、 フェンナ文化ではセミコロンが専ら用いられる。 例えば、 「年齢: 24 歳」 の意味合いで 「леҕу̂наммак; 20 гу̂жно」 と書かれる。

フェドゥーサク

通常の (表音文字で書かれる) 文章中に、 表音でない文字や記号もしくは他言語表記を挿入する際は、 下に線を引いて周囲の文字から少し上に浮かせて書かれることがある。 この表記方法を 「フェドゥーサク (fedusak)」 と呼ぶ。 フェドゥーサク表記される箇所が語形変化する場合、 語形変化接辞が完全に省略されることも、 語形変化接辞が表音文字で前後に書かれることもある。

これが最もよく見られるのは数字に対してである。 例えば、 28 を表す数詞の連体処格形は、 読みを表音文字で綴れば 「пу̂ннатизи̂маккеват」 と書かれることになるが、 数字を用いる場合はフェドゥーサク表記により 「24еват」 や単に 「24」 と書かれる。

И̂дди асу̂к ҕесу̂фее 24еват.
ここには 28 人の生徒がいる。
Ету̂ло ко̂к Noam Chomsky е̂к кодису̂рашше гоги̂на.
私は Noam Chomsky が偉大な言語学者であることを知っている。

なお、 プレーンテキストで表現する場合やテキスト装飾方法に乏しい環境など、 フェドゥーサク表記がなされないこともある。

スペーシング

単語と単語の間にはスペースが入れられる。 ただし、 〈и́小詞〉 と 〈前置詞ку̂к〉 という並びにおいては、 それら 2 単語の間にスペースは入れられず全体で 1 語のように綴られる。 小詞については #TDV を、 ку̂к については #TVN#TVJ も参照されたい。