概要

フェンナ語は、 現実世界のセム諸語のように語根と語型による単語派生システムをもつ。 また、 動詞は時制や相や人称に従って活用し、 名詞や形容詞も性や格に従って曲用するなど、 (特にシャレイア語と比べれば) 複雑な語形変化を見せる。

古語からの音変化という設定が導入されており、 現代語の綴りは古語の綴りを一定の規則に基づいて変化したものとして決められている。 古語においては活用や曲用がほぼ規則的だが、 この音変化を経ることによって、 現代語においては変化パターンが複数あるように見えたり不規則な変化をしているように見えたりする。

文字と発音

古語

古語の音素目録は以下の通りで、 31 音素を区別する。 正書法にはキリル文字が用いられ、 一部の音素はアクセント付きの文字で表される。

文字発音
К к/k/
Г г/ɡ/
Х х/x/
Ҕ ҕ/ɣ/
Т т/t/
Д д/d/
С с/θ/
З з/ð/
П п/p/
Б б/b/
Ф ф/ɸ/
В в/β/
文字発音
Ҫ ҫ/s/
Ҙ ҙ/z/
Ш ш/ʃ/
Ж ж/ʒ/
Ц ц/t͡s/
Ӟ ӟ/d͡z/
Ч ч/t͡ʃ/
Ӝ ӝ/d͡ʒ/
文字発音
Ӈ ӈ/ŋ/
Н н/n/
М м/m/
Л л/l/
Р р/ɾ/
Й й/j/
Ў ў/w/
Ъ ъ/ʕ/
文字発音
А а/a/
Е е/e/
О о/o/
Е̄ е̄/eː/
О̄ о̄/oː/

重子音は子音字を重ねることで表される。

現代語

古語の音素目録から、 微妙な音の変化を除いて以下の 4 つの大きな変化が生じた。 詳細は次のセクションで後述する。

結果として、 現代語での音素目録は以下のようになり、 全部で 26 音素となった。 文字の上では、 古語の正書法においてアクセント付きの文字だったものがアクセントなしの文字に合流したと見なせる (というよりそう見なせるように古語の正書法が制定されている)。

文字発音
К кک/k/
Г гݢ/ɡ/
Х хخ/x/
Ҕ ҕغ/ɣ/
Т тط/t/
Д дد/d/
П пپ/p/
Б бب/b/
Ф фف/f/
В вڤ/v/
文字発音
С сس/s/
З зز/z/
Ш шش/ʃ/
Ж жژ/ʒ/
Ц цڅ/t͡s/
Ч чچ/t͡ʃ/
文字発音
Ӈ ӈڠ/ŋ/
Н нن/n/
М мم/m/
Л лل/l/
Р рر/ɾ/
文字発音
А аـَ/a/
Е еـِ/ɛ/
О оـُ/ɔ/
И иـٍ/i/
У уـٌ/u/
А̄ а̄ـَا/aː/
Е̄ е̄ـِي/ɛː/
О̄ о̄ـُو/ɔː/
Ӣ ӣـٍي/iː/
Ӯ ӯـٌو/uː/

キリル文字正書法においては、 重子音は子音字を重ねることで表される。

アラビア文字正書法においては、 重子音はシャッダによって表され、 このシャッダは省略されることがない。 一方、 母音を表すハラカは任意であり、 母音記号がないと文意が曖昧になると思われる場合にのみ使用される。 音節が母音で始まる場合は、 その母音の長音を表す字母を代わりに置き、 必要であればハラカを附す。

音変化

連続軽音節の回避

а は、 積極的に脱落する。 すなわち、 その а が脱落しても不可能な音節が生じないのであれば、 その а は脱落する。 а の軽音節が連続している場合は、 前から優先して脱落する。

ео は、 語末以外で連続する軽音節の 2 つ目の母音として現れた場合に脱落する。

隣接子音の変化

音節間で子音が連続した場合、 以下の変化が起こる。 空欄になっている箇所は、 変化が起こらない。

-п
к-ггххҕҕӈӈ
г-ккххҕҕӈӈ
х-ккггҕҕӈӈ
ҕ-ккггххӈӈ
т-ддссззццӟӟччӝӝццӟӟччӝӝнн
д-ттссззццӟӟччӝӝццӟӟччӝӝнн
с-ттддззццӟӟччӝӝццӟӟччӝӝнн
з-ттддссццӟӟччӝӝццӟӟччӝӝнн
п-ббффввмм
б-ппффввмм
ф-ппббввмм
в-ппббффмм
ҫ-ҙҙшшжж
ҙ-ҫҫшшжж
ш-ҫҫҙҙжж
ж-ҫҫҙҙшш
ц-ццӟӟччӝӝӟӟччӝӝ
ӟ-ццӟӟччӝӝццччӝӝ
ч-ццӟӟччӝӝццӟӟӝӝ
ӝ-ццӟӟччӝӝццӟӟчч
ӈ-нтнднснзмпмбмфмвнҫнҙншнжнцнӟнчнӝннмм
н-ӈкӈгӈхӈҕмпмбмфмвӈӈмм
м-ӈкӈгӈхӈҕнтнднснзнҫнҙншнжнцнӟнчнӝӈӈнн

接近音の消失

語頭の й, ў は、 その直後の母音と融合して以下のように母音を形成する。 語頭の ъ は、 痕跡を残さずに単に消失する。

-е̄-о̄
й-иииӣӣ
ў-уууӯӯ

語中で母音に挟まれた й, ў は、 その直前の母音して以下のように母音を形成する。 直後の母音には影響を与えない。 語中で母音に挟まれた ъ は、 痕跡を残さずに単に消失する。

а-ео
e-иу
о-иу
ē-ӣӯ
о̄-ӣӯ

語中で子音の直後に現れる й, ў, ъ は、 周囲に痕跡を残さずに単に消失する。

音節末の й, ў, ъ は、 直前の母音と融合して以下のように長母音を形成する。

а-е̄о̄а̄
e-ӣӯе̄
о-ӣӯо̄
ē-ӣӯе̄
о̄-ӣӯо̄

連続母音の融合

接近音の消失により母音が連続した場合は、 それらが融合して以下のように 1 つの長母音になる。

-а̄-е̄-о̄-ӣ-ӯ
а-а̄е̄о̄е̄о̄а̄е̄о̄е̄о̄
е-е̄ӣе̄ӣӯе̄ӣо̄ӣӯ
о-о̄о̄ӯӣӯо̄е̄ӯӣӯ
и-ӣӣӣӣӣӣӣӣӣӯ
у-ӯӯӯӯӯӯӯӯӣӯ
а̄-а̄е̄о̄е̄о̄а̄е̄о̄е̄о̄
ē-е̄ӣе̄ӣӯе̄ӣе̄ӣӯ
о̄-о̄о̄ӯӣӯо̄о̄ӯӣӯ
ӣ-ӣӣӣӣӣӣӣӣӣӣ
ӯ-ӯӯӯӯӯӯӯӯӯӯ

ただし、 連続している母音の間にもともと重子音があった場合は、 母音融合が起こらず母音連続がそのまま残る。 その結果、 全く同じ母音が連続した場合は、 е が連続しているなら前の母音が и になり、 о が連続しているなら前の母音が у になる。

形態論

語型

原則として、 全ての (外来語を除く) 内容語は、 それが用言か体言かに応じて 4 種類の語型のうちいずれかの語型をもつ。 G 型では、 3 つの根素全てが単子音として現れる。 D 型では、 3 つの根素のうち 1 つが重子音として現れ、 どの根素が重子音になるかによって 3 種類に分けられる。

語型には、 単語によって е または о になる母音が含まれる。 これを 「主要母音」 と呼び、 以降 ө で表す。

用言体言
G 型КаТө̄ПКө̄ТаП
D2КаТТө̄ПКө̄ТТаП
D3КаТө̄ППеКө̄ТаППе
D1аККaТө̄ПаККө̄ТаП

なお、 D3 型の最後にある е は、 活用や曲用などにより母音から始まる接尾辞が付加される際に消失する。 また、 D1 型の最初にある а も同様に、 母音で終わる接頭辞が付加される際に消失する。

一部の内容語には、 上記の語型に加えて貫通接辞が付加されている。 この貫通接辞は 「語型接辞」 と呼ばれる。

用言の活用

規則活用

用言は、 時制, 態, 人称, 性に従って、 以下に示す接辞を語幹に加えることによって活用する。 三人称には定性の区別もある点に注意せよ。

時制
現在時制 (∅), 過去時制 (-ан)
能動態 (∅), 受動態 (до̄-)
人称
三人称定 (∅), 三人称不定 (йе-), 二人称 (шо-), 一人称複数 (вем-), 一人称単数 (ъа-)
赤性 (∅), 青性 ()

過去時制を表す -ан と青性を表す は、 ともに語幹の後ろに付加され、 両方が付加される場合は時制を表す接辞の方が前に置かれる。 態と人称を表す接辞は、 ともに語幹の前に付加され、 両方が付加される場合は人称を表す接辞の方が前に置かれる。

用言はさらに、 分詞と不定詞の形をもつ。 それぞれ時制, 態, 性に従って、 以下に示す接辞を語幹に加えることによって活用する。 時制, 相, 性を表す接辞は、 定形活用と同一である。 なお、 不定詞は常に青性として扱われ、 時制の区別もない。

種類
分詞 (-ас-), 不定詞 (лө-)
時制
現在時制 (∅), 過去時制 (-ан)
能動態 (∅), 受動態 (до̄-)
赤性 (∅), 青性 ()

分詞を表す -ас- は、 第 1 根素と第 2 根素の間にある а の直前に挿入される。 受動分詞を表す до̄- と不定詞を表す лө- は、 ともに語幹の前に付加され、 両方が付加される場合は不定詞を表す接辞の方が前に置かれる。

参考として、 G 型での活用パラダイムの全容と、 それを語根 √к-т-п に適用した形を列挙する。 連続軽音節を回避するために消失する母音にはストローク符号を付けた。

G 型
現.能現.受過.能現.受
三.定.赤КаТө̄Пдо̄Ка̷Тө̄ПКаТө̄Пандо̄Ка̷Тө̄Пан
三.定.青КаТө̄Подо̄Ка̷Тө̄ПоКаТө̄Па̷нодо̄Ка̷Тө̄Па̷но
三.不定.赤йеКа̷Тө̄Пйедо̄Ка̷Тө̄ПйеКа̷Тө̄Панйедо̄Ка̷Тө̄Пан
三.不定.青йеКа̷Тө̄Пойедо̄Ка̷Тө̄ПойеКа̷Тө̄Па̷нойедо̄Ка̷Тө̄Па̷но
二.赤шоКа̷Тө̄Пшодо̄Ка̷Тө̄ПшоКа̷Тө̄Паншодо̄Ка̷Тө̄Пан
二.青шоКа̷Тө̄Пошодо̄Ка̷Тө̄ПошоКа̷Тө̄Па̷ношодо̄Ка̷Тө̄Па̷но
一複.赤вемКаТө̄Пвемдо̄Ка̷Тө̄ПвемКаТө̄Панвемдо̄Ка̷Тө̄Пан
一複.青вемКаТө̄Пвемдо̄Ка̷Тө̄ПвемКаТө̄Па̷новемдо̄Ка̷Тө̄Па̷но
一単.赤ъаКа̷Тө̄Пъадо̄Ка̷Тө̄ПъаКа̷Тө̄Панъадо̄Ка̷Тө̄Пан
一単.青ъаКа̷Тө̄Поъадо̄Ка̷Тө̄ПоъаКа̷Тө̄Па̷ноъадо̄Ка̷Тө̄Па̷но
分.赤Каcа̷Тө̄Пдо̄Ка̷caТө̄ПКаcа̷Тө̄Пандо̄Ка̷caТө̄Пан
分.青Каcа̷Тө̄Подо̄Ка̷caТө̄ПоКаcа̷Тө̄Па̷нодо̄Ка̷caТө̄Па̷но
лөКа̷Тө̄Полөдо̄Ка̷Тө̄По
кате̄п (√к-т-п, G-е 型)
現.能現.受過.能現.受
三.定.赤кате̄пдо̄кте̄пкате̄пандо̄кте̄пан
三.定.青кате̄подо̄кте̄покате̄пнодо̄кте̄пно
三.不定.赤икте̄пидо̄кте̄пикте̄панидо̄кте̄пан
三.不定.青икте̄поидо̄кте̄поикте̄пноидо̄кте̄пно
二.赤шокте̄пшодо̄кте̄пшокте̄паншодо̄кте̄пан
二.青шокте̄пошодо̄кте̄пошокте̄пношодо̄кте̄пно
一複.赤веӈкате̄пвендо̄кте̄пвеӈкате̄панвендо̄кте̄пан
一複.青веӈкате̄пвендо̄кте̄пвеӈкате̄пновендо̄кте̄пно
一単.赤акте̄падо̄кте̄пакте̄панадо̄кте̄пан
一単.青акте̄поадо̄кте̄поакте̄пноадо̄кте̄пно
能.赤каcте̄пдо̄кcaте̄пкаcте̄пандо̄кcaте̄пан
能.青каcте̄подо̄кcaте̄покаcте̄пнодо̄кcaте̄пно
лекте̄поледо̄кте̄по

不規則活用

繋辞 е̄к は、 語根 √ҫ-ъ-к の G-е 型活用を基本としつつ、 一部の活用形で第 1 根素の ҫ が落ちたような形になる。 また、 助動詞として用いられるときは、 第 3 根素の к と性を表す接尾辞が落ちた形も見られる。 なお、 受動態はもたない。

е̄к
現.能過.能
三.定.赤е̄ке̄кан
三.定.青е̄кое̄кно
三.不定.赤ӣкӣкан
三.不定.青ӣкоӣкно
二.赤шосе̄кшосе̄кан
二.青шосе̄кошосе̄кно
一複.赤венсе̄квенсе̄кан
一複.青венсе̄квенсе̄кно
一単.赤асе̄касе̄кан
一単.青асе̄коасе̄кно
能.赤cе̄кcе̄кан
能.青cе̄коcе̄кно
ле̄к
助動詞 е̄к
現.能
三.定е̄
三.不定ӣ
шосе̄
一複венсе̄
一単асе̄

体言の曲用

規則曲用

体言は、 属, 性, 格, 定性に従って、 接尾辞を語幹に加えることによって活用する。

連用 (∅), 連体 (/-ва), 接続
赤性 (∅/), 青性 ()
主格 (∅), 対格 (), 与格 (), 奪格 (-ўам), 処格 (長音化)
定 (лө-), 不定 (∅)

定を表す лө- は、 語幹の前に付加される。 属, 性, 格を表す接尾辞は、 語幹の後ろに付加され、 以下の通りである。

赤.用青.用赤.体青.体赤.接青.接
-ев-ов
-ав-ав
-еҫ-оҫ-еваҫ-оваҫ
-еўам-оўам-еваўам-оваўам
-е̄-о̄-е̄в-о̄в

参考として、 G 型での曲用パラダイムの全容と、 それを語根 √к-т-п に適用した形を列挙する。 連続軽音節を回避するために消失する母音にはストローク符号を付けた。

G 型
赤.用青.用赤.体青.体
主.不定Кө̄ТаПКө̄Та̷ПоКө̄Та̷ПевКө̄Та̷Пов
対.不定Кө̄Та̷ПаКө̄Та̷ПаКө̄Та̷ПавКө̄Та̷Пав
与.不定Кө̄Та̷ПеҫКө̄Та̷ПоҫКө̄Та̷ПеваҫКө̄Та̷Поваҫ
奪.不定Кө̄Та̷ПеўамКө̄Та̷ПоўамКө̄Та̷Пева̷ўамКө̄Та̷Пова̷ўам
処.不定Кө̄Та̷Пе̄Кө̄Та̷По̄Кө̄Та̷Пе̄вКө̄Та̷По̄в
主.定лөКө̄ТаПлөКө̄Та̷ПолөКө̄Та̷ПевлөКө̄Та̷Пов
対.定лөКө̄Та̷ПалөКө̄Та̷ПалөКө̄Та̷ПавлөКө̄Та̷Пав
与.定лөКө̄Та̷ПеҫлөКө̄Та̷ПоҫлөКө̄Та̷ПеваҫлөКө̄Та̷Поваҫ
奪.定лөКө̄Та̷ПеўамлөКө̄Та̷ПоўамлөКө̄Та̷Пева̷ўамлөКө̄Та̷Пова̷ўам
処.定лөКө̄Та̷Пе̄лөКө̄Та̷По̄лөКө̄Та̷Пе̄влөКө̄Та̷По̄в
ке̄тап (√к-т-п, G-е 型)
赤.用青.用赤.体青.体
主.不定ке̄тапке̄тпоке̄тпевке̄тпов
対.不定ке̄тпаке̄тпаке̄тпавке̄тпав
与.不定ке̄тпеске̄тпоске̄тпеваске̄тповас
奪.不定ке̄тпӯмке̄тпӯмке̄тпевамке̄тповам
処.不定ке̄тпе̄ке̄тпо̄ке̄тпе̄вке̄тпо̄в
主.定леке̄таплеке̄тполеке̄тпевлеке̄тпов
対.定леке̄тпалеке̄тпалеке̄тпавлеке̄тпав
与.定леке̄тпеслеке̄тпослеке̄тпеваслеке̄тповас
奪.定леке̄тпӯмлеке̄тпӯмлеке̄тпевамлеке̄тповам
処.定леке̄тпе̄леке̄тпо̄леке̄тпе̄влеке̄тпо̄в

規則曲用

今のところない。

接尾斜格人称代名詞

動詞の斜格が人称代名詞の場合、 独立人称代名詞の斜格形が使われる代わりに、 以下の接尾斜格人称代名詞が用いられることが多い。

-ъе̄-ъо̄
**
一複**
一単**

統語論

基本語順

節には主動詞が必ず含まれ、 その動詞は節の先頭に置かれ、 その後にその動詞に係る要素が続く。 ただし、 話題となる要素 1 つが主動詞の前に置かれ、 動詞が 2 番目の要素になることも多い。 このとき、 主動詞の前に置かれる要素は、 必ず定である。

修飾語句は被修飾語の後ろに置かれる。

基本語彙

日本語フェンナ語
1ле̄то
2бе̄всо
3то̄сро
4зе̄макко
5арро̄цло
6де̄ччафо
日本語フェンナ語
7ле̄тоде̄чо
8бе̄всоде̄чо
9то̄сроде̄чо
10жоге̄дассо
11же̄дассо
12шо̄но

サンプルテキスト

キリル文字正書法

Леце̄нто̄ са̄о̄ко лефе̄но фе̄ххата и во̄нца. Лово̄нцо е̄ко дожо̄зло и жӯаво, и исо̄ко жо̄бӈо ца бо̄ӈҕо̄, и ихалле̄фо анне̄хмо лефе̄нов ца рӣсе̄. Лефе̄но те аре̄шо. «Бо̄ исо̄к шо̄лах Исо̄к те шо̄лах. Лефе̄но ласе̄ лошо̄лха и шабе̄ке̄ ле̄ка ӣрфа. Хавво̄то те лошо̄лха ложо̄бӈӯм. Лефе̄но удде̄мо лошо̄лха а ке̄шарра и ложо̄бӈа а ле̄касса. Исо̄ко зе̄ммаво, исо̄к те се̄ххас. Е̄к ке̄шшар це̄нат.

アラビア文字正書法

لڅينطو ساووک لفين فيخّط ي ڤونڅ.‏ لڤونڅ ييک دژوزل ي ژواڤ، ي يسوک ژوبڠ څ بوڠغو، ي يخلّيف انّيخم لفينڤ څ ريسي.‏ لفين ط اريش.‏ بو يسوک شولخ.‏ يسوک ط سولخ.‏ لفين لسي لشولخ ي شبيکي ليک ييرف.‏ خڤّوط ط لشولخ لژوبڠوم.‏ لفين ودّيم لشولخ ا کيشرّ ي لژوبڠ ا ليکسّ.‏ يسوک زيمّب، يسوک ط سيخّس.‏ ييک کيشّر څينط.‏